今回は、システム化の目的について考えてみたいと思います。
システム化を行い、1人の担当者の1日の業務で4時間かかっていた作業が3時間でできるようになったとします。
システム化にには、初期費用無料、月額5万円のクラウドサービスを選定しました。
（※らくうけーるのご利用料金ではありません。あくまで試算例です。）
まず人件費の削減効果を試算してみます。
月に20日勤務だとすると月20時間削減、年間にして240時間の削減です。時給1500円だとしたら、年間36万円の削減効果ですね。
一方、システム利用料はどうでしょうか。
月額5万円×12ヶ月で、年間60万円の新たな負担が発生します。
コスト削減効果を計算してみましょう。
人件費削減（年間36万円）－ システム利用料（年間60万円）
＝ 年間24万円の負担増？
コスト削減にならず、まさかのコストアップ！
このシステム化の意味はあると思いますか？
言い方を変えると、システム化で得する？損する？
従業員をただの作業者と考えている経営者の場合は、たいていこうなります。
「システムは金がかかる、人にやらせた方が安い！」
ところが、従業員を単なる一作業者ではなく、創意工夫の可能な可能性無限大の人財と評価している経営者の場合はどうでしょうか？こんなふうに考える方が多いのではないでしょうか。
「これまでは人じゃなくてもできる仕事に年間240時間もの時間をかけていた。その時間を人が有効に使えば受注や売上、利益向上にもっと寄与する仕事ができるはずだ。」
いろいろな考え方があり、どちらが正しいとは断言することなどできませんが、みなさまはどう思いますか？
私は、人の本来の能力が発揮され、みなが充実感をもって働けるようになるならば、システム化コスト以上の大きなプラス効果がきっとあると信じています。
誰でもできる単純作業のような仕事は、システム化・機械化をすすめ、誰もが情熱や創意工夫が必要となる人にしかできない仕事に注力できる環境を整える。
これこそが、システム化の本当の目的ではないでしょうか。
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