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卸売市場なんていらない? その役割と機能とは。

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2017年06月28日 19:14
カテゴリ: 卸売市場

築地市場水産部
 

今回は、築地市場の豊洲移転問題で様々なメディアで注目された卸売市場の役割や機能について考えてみたいと思います。
 

日本国内において生鮮食料品等と扱う1,000を超える卸売市場があります。(中央市場64市場、地方市場1,081市場。データは、「卸売市場をめぐる情勢について」農林水産省食料産業局平成29年6月より。以下同様。)
 

卸売市場には、出荷者(農協、個人等)より直接商品をお預かりして販売する「卸売業者」(中央市場162社、地方市場1,278社)と、「仲卸業者」(中央市場3,278社、地方市場2,675社)、そして「売買参加者」(中央市場24,318社、地方市場113,991社)が日々取引を行っており、生鮮食料品等を円滑かつ安定的に供給するためのインフラを担っています。
 

昔から、中間流通業者が多段でマージンをとるため消費者は高い商品を買わされているとか、産地から市場を経由せずに直接小売業者や飲食業者に流通させれば良いとか、卸売市場不要との意見も耳にする事があります。
 

しかしながら、卸売市場には以下の重要な機能があり、国内の生鮮品流通では欠かせない仕組みとなっています。
 

◆卸売市場の主要機能
 

1.集荷(荷揃え)、分荷機能
 全国各地から多種・大量の生鮮品を集め、小売業者などのニーズに応じてスピーディーに効率的に分配する機能

2.価格形成機能
 需要と供給を反映した生鮮品の価格を決定する公正で透明性の高い価格決定の機能

3.代金決済機能
 生鮮品の販売代金を確実にスピーディーに出荷者へ支払う機能

4.情報受発信機能
 需要と供給にかかわる情報を収集し、生鮮品の出荷者や小売業者等の買い手へ伝達する機能

 


もし、卸売市場無くなったら?

 

生鮮品の出荷者の方は、自ら全国の販売先を見つけ、商談を行い、商品を出荷し、販売代金の回収まで行う必要があります。
 

買い手となる小売業者も、必要な商品の調達のために、全国の出荷者を見つけ、商談を行い、配送手配、代金支払いを個々に行う必要があります。
 

農家は、全国で約250万戸いると言われています。
水産業においては、漁業経営数は約9万経営体います。
 

さて、小売業者は、自分の欲しい商品を、この約260万の出荷者から見つけ出して、確実に納品してもらうことは可能でしょうか?
また、出荷者の方は、全ての商品の出荷や確実な代金回収を行う事ができるでしょうか?
 

他の業界と比較すると、卸売市場でのIT活用があまり進んでいるとは言えず、流通効率化を進める上での課題が多いことは事実です。
しかし、卸売市場を中心とした生鮮品の流通システムには、重要な機能と存在意義があります。
 

課題はひとつひとつ解決していかなければなりません。あきらめずに着実に前進していきましょう。

 
 
私どもでは、そんな皆様のIT活用推進を全力でご支援いたします。

 
 

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タグ: 卸売市場
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